配信外でThe Lost Childをクリアしました。

感想を書いていきたいと思います。長いかもしれません。ネタバレありますので、ご注意を。


The Lost Childは、言わばエルシャダイの世界の続きを描いた『神話構想』の世界のお話という事で、続編という事になるんでしょうか。
バリバリのアクションだったエルシャダイとは違い、完全なダンジョン探索型RPGです。
しかし、ランダム生成のダンジョンではない為とりあえずそういうのが苦手な人でも遊べると思います。

 

どんな内容なのかを簡単に言うと、ある日人間である主人公・伊吹隼人が突然謎の女性からでかいトランクを渡され、訳の分からない内に天界からの使者に「貴方には使命がある。神に選ばれたの」だと言い渡され、そこから天界の使者とつるんで「よっしゃいっちょやったるか」的に世界を救う活動を始めまるっていう感じです。
ここだけ聞くと軽い宗教の類かな?と思われるでしょう。何せ突然ですから。
主人公にとって突然だしプレイヤーにとっても突然の出来事。
『選民』となった隼人ですが、エルシャダイをプレイした事がある方は思い出すかもしれません。
そう、前作の主人公・イーノックもかつては天からの選民として世界を旅しました。
しかし今回の舞台は東京です。日本の東京。300年も旅は致しません。

 

プレイした感想としては、なかなか面白い作品でしたね。
最初プレイした時は「メガテンじゃねーか!」とも思いましたが、進めるごとにダンジョンをマッピングしていくのは地味ながら楽しめたし、ガンゴールという武器を使用して仲間を『捕縛する』のも収集癖のある人なら楽しめると思います。
捕縛した敵はもちろん仲間として戦ってくれるので、育成にも力が入りますね。

 

ただ、別に仲間同士で合体するとかは出来ないのでスキル継承がありません。戦っていると突然スキルを覚えるので、スキル獲得には手間取らないでしょう。
え?戦っていると覚える?と思われた方、そうなんです。今作では、なんと戦闘中に選択した技をそっちのけで突如覚えたスキルを発動するのでもはや運ルみたいなところがあるんですよ。びっくりですよね。
1ターン無駄になる可能性があるので、ボス戦とか不利な状況の場合だと致命的になったりします。しかしそれがギリギリの戦いにスパイスを与えてくれるまさにギャンブル。
覚えたスキルが気に入らなければ、仲間同士でスキル譲渡が出来ますのでバンバン捕まえてじゃんじゃん交換したら推し仲間の出来上がりですよ。これは一石二鳥ですね。

 

システム的な話をしたところで、じゃあストーリーはどうなんだと思われるでしょう。
その前に触れると、相棒天使・ルアのお姉ちゃん・バルシアが美人なんですよ。こんなお姉ちゃんいいですね。
お姉ちゃんの後を追う形となって地上界に降りてきた妹天使。お姉ちゃん大好きなんだろうなあ。お姉ちゃんもお姉ちゃんで妹大好きなんだろうなあ。
私は元々兄弟ものが好きなのですが、姉妹ものでも当てはまるのかな。好きだなこういうの。
活動していく中で、ルアの迷いとか悩みやバルシアの葛藤なんかも紐解かれていって、この二人が一番人間っぽかったな。
堕天使側では、三人のキャラが出てきます。
この三人がどうにも一癖も二癖もある人物でして、イケメンだけど神経質・美人だけど情緒不安定・ガラ悪男の組み合わせ。
現実にいれば何かの詐欺集団だと思ってあまりお近づきになりたくない部類で、全員基本あまり詳細は語らないしこちらの話も聞かないです。
人間に対しての愛だけで行動しているのでちょっと警戒心が強いんですかね。
必死さしかないのヤバい。ヤバいけどなんかおかしさがこみあげてくる。癖になる。
舞台が違うので当然と言えば当然かもですが、エルシャダイ時代の堕天使とはイメージが違ってこれはこれで新鮮。

 

エルシャダイの時は勢力図が『天界vs堕天使』だったんですが、今回は『天界(人間)vs堕天使vs邪神』。広がってますねぇ。
意識して進めてないと途中でこんがらがってしまいそうになります。
邪神側のキャラとして、クトゥルフ神話でお馴染みの名前も度々登場します。
しますって言うか、暗躍している存在として描かれますね。
その一人・クトゥルーは最もたるキャラで、おぞましい外見だけど声が桐生ちゃんなのは面白いポイントだと思います。
「嘘でしょ!?」って思わず声に出ました。このクトゥルーの動向も注目ポイントですね。

 

ストーリーはエルシャダイのような感じで若干置いてけぼりな面は確かにある。
結局天界側がまた平然とした感じで「まあ今回もちょっとやってみたけどやっぱりそうなっちゃうよね大丈夫、予想してたし。それはそれとして人間凄いね」みたいになって別になんのダメージもこちらは受けてませんけど?的に続いていく終わり方。
この腹の探り合いめいた行動は天界側のお家芸なのでしょうか。
そう言った面はあるけれど、大まかな物語のとある章をゲームでやっているんだと感じればまあそれなりに楽しいです。一応作品としてはまとまりはあるわけですから。
RPGなので、何をやっているかはわかりやすく作られているんじゃないかな。
エルシャダイの続編と言われているので、もちろんルシフェルイーノックもちゃんと本編に登場します。

 

それだけでもエルシャダイ好きな人はいいんじゃないかな。